定住も視野に入れつつ週末は那須高原へ

雄大な那須高原をキャンバスにして、思い描くリゾートライフやセカンドライフ、田舎暮らしの夢は人それぞれ違います。別荘として家族や友人と過ごす週末リゾート、晴耕雨読の自給自足、無農薬野菜や有機野菜栽培、喫茶店やレストラン経営、趣味を生かした工房、アトリエオーナー。のんびり釣り三昧、秘湯巡りなど、既に那須高原で夢を描き始めた方々の那須暮らしをご紹介いたします。
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『定住も視野に入れつつ週末は那須高原へ』

緑川瑞彦さん・孝子さんご夫妻

那須の中心・広谷地交差点からわずか800mの位置にある「ソシアルヴィレッジ やわらぎの郷」。真新しい建物が並ぶ分譲地内に、「緑川山荘」という看板が掛かったおしゃれな建物が見える。埼玉県桶川市から「3週間に2回以上は通っている」という緑川さんご夫妻のセカンドハウスだ。いまは庭造りの真っ最中で、白、黄、紫と色鮮やかな草花が敷地を彩る。

「普段は仕事が忙しく、帰宅は11時、12時がざら。それだけに余計、こういうリフレッシュできる場所が必要なんですよね。埼玉の住まいは5階建て公団マンションの4階。やっぱり地べたがほしくて。ドア・ツー・ドアで2時間ぴったりだから、通うのも苦になりません。ここはもともと雑木林だったので、石を掘り出して庭に並べたり、竹で垣根を作る作業もある。まわりにゴルフ場が20カ所以上あるから、本当は夫婦で楽しみたいんだけど、そこまで手が回らないんですよ」と夫の瑞彦さん。

最初は軽井沢も頭に浮かんだが、標高1000メートルを超える冬の寒さに耐えられそうもない。那須には5年ほど前から日帰り旅行で何度か訪れ、親しみを持っていた。それで昨年、「ほしいリゾート」(リクル-ト)で告知されていた現地見学会に応募する。

「正直に言えば、お弁当がついていたから(笑)。それほど本気じゃなかったんです。見学した土地はみんな山の中で、傾斜地も多かった。その話を日本開発企画の丸山さんにしたら、『まだ売り出し前なんですけど』と内緒でここを見せてくれたんですね。雑木林で自然はあるのに、開けているし利便性もいい。ここならいいなあ、という話になったんです。夫が定年になったとき、家の中でブラブラされても困るし、思い切って定住するのも悪くない。庭があれば外で体を動かすだろうし、産まれたばかりの孫に田舎も創ってあげられる。それで決断したんですよ」と妻の孝子さん。

広谷地には新宿発の高速バスの停留所があり、孝子さんのお姉さんもたまに遊びにやってくる。北茨木市に住む瑞彦さんの両親が使うにも便利で、ちょっとした親孝行になった。また、黒磯から路線バスが1時間に3本出ているので、免許がなかった孝子さんも単独で行動できる。緑川家にとって、まさに理想的な環境だったのだ。建築も孝子さん主導で行い、白と黒を基調に和洋折衷の落ち着いたデザインを実現。ハウスメーカーではイメージが合わず、地元の建築業者に頼んだものという。

先ほど「免許がなかった」と過去形で書いたが、実は孝子さんは最近、車の免許を取った。定住の準備を始めたのである。それも突然「明日から取りに行く」と宣言。「危ないから止めろ」という家族の反対を振り切って学校に通った、というからなかなかの行動派だ。那須では買い物でハンドルを握り、外食にもよく出かける。

どんな飲食店があるんですかと瑞彦さんに聞いたら、「洒落たお店が多いんですよ。山の中でフランス料理のフルコースを食べさせたり、那須街道沿いの『あ・かうはーど』という店なんか3000円で信じられないほどボリュームたっぷりのコース料理が出てくる。まあ、僕は夜にお酒を一杯やりたいので、うちでのんびりする方がいいんですけどね。余裕ができたらゆっくり絵を描いてみたい。それが夢なんです」という答えが返ってきた。