月に2回は那須のわが家で温泉三昧

雄大な那須高原をキャンバスにして、思い描くリゾートライフやセカンドライフ、田舎暮らしの夢は人それぞれ違います。別荘として家族や友人と過ごす週末リゾート、晴耕雨読の自給自足、無農薬野菜や有機野菜栽培、喫茶店やレストラン経営、趣味を生かした工房、アトリエオーナー。のんびり釣り三昧、秘湯巡りなど、既に那須高原で夢を描き始めた方々の那須暮らしをご紹介いたします。
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『月に2回は那須のわが家で温泉三昧』

関口さんご一家

ここは国道294号線に近い「那須ヶ丘」分譲地。田んぼや里山に囲まれた静かな環境が魅力で、定住者も増えている。そのまったく平坦な区画に建っているのが、埼玉県新座市に住む関口さん一家のセカンドハウス。那須への月2回、2時間15分の移動で通っている。

「夏は小さな畑で野菜を作っています。トマト、キュウリ、ナス、ピーマン、シシトウ、オクラ、昨年は初めてインゲンも収穫しました。近くの移住者の方が栽培法を教えてくれるんですよ。堆肥も夫が落ち葉で作っています。私は2年前まで働いていたんですけど、現役時代もストレス解消になりましたね」と妻の美奈子さん。

この空間を手に入れたのは5年前。生協が斡旋する別荘建築の記事を見て、那須の土地を見学する。傾斜地ばかりで気に入らなかったが、ここは違った。完全平坦地で価格が安く、温泉の引き込みも可能。夫の祐吉さんは乗り気でなかったが、妻の意見に従う。しかし、いざセカンドハウスを手にすると、祐吉さんがいちばん楽しんでいるというから面白い。
「もう定年後の生活ですが、ここにくるとほっとするんですよ。まわりの移住者の人たちと飲むのも楽しい。ビールが弾みます(笑)」と話す。
ご夫妻と行動をともにしているのが、息子の広史(ひろし)さん。実は17年前に交通事故で障害を抱え、大手術を乗り越えてきた。血液循環をよくするため一家で関東近県100カ所以上の温泉を巡り、那須にも足を運んでいた。それがセカンドハウスを建てる伏線となる。「那須ヶ丘」分譲地の温泉はPH値9.8 のアルカリ性単純泉で、「肌がツルツルになるし、本当に気持ちいいんですよ」と広史さんは語る。ここではテレビを観たり、CDを聴いたり、ショッピングセンターのゲームセンターへ出かけて気分転換もするそうだ。

那須のセカンドライフを満喫していた関口さん一家だが、食事をいつもベランダでとるため、周囲の建物の増加は少々気になった。そこで、隣接する約500坪の雑木林を買い増した。その手入れも夫婦でやっており、「ツツジは残しているけど、木を間引いたり、笹を刈ったり、私も手入れしているんです」と美奈子さん。温泉はいつでも沸かしてあり、野外で汗をかいては入浴を繰り返しているという。まさに温泉三昧である。

広史さんは普段、新座市の授産施設で陶芸活動をしており、作品の一部を那須の家に飾っている。ウサギやブタなど、動物をテーマにしたものが多い。その影響を受けて、美奈子さんも陶芸を始めた。那須では土曜日から月曜日まで過ごすが、それ以上は広史さんも創作の現場から離れたくない。那須にはせっかく手に入れた雑木林があるので、「いつかそこに作業所を」というのが3人の夢だ。