舘治男さん、美根子さんご夫妻

雄大な那須高原をキャンバスにして、思い描くリゾートライフやセカンドライフ、田舎暮らしの夢は人それぞれ違います。別荘として家族や友人と過ごす週末リゾート、晴耕雨読の自給自足、無農薬野菜や有機野菜栽培、喫茶店やレストラン経営、趣味を生かした工房、アトリエオーナー。のんびり釣り三昧、秘湯巡りなど、既に那須高原で夢を描き始めた方々の那須暮らしをご紹介いたします。
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『大きなログハウスで那須塩原の四季を満喫』

舘治男さん、美根子さんご夫妻

舘さんご夫妻が那須塩原の「りんどう温泉郷」分譲地に建てた住まいは、ひときわ大きなハンドカットのログハウス。建坪が40数坪、床面積は70坪以上もある。1階はリビング、客間、寝室、浴室、トイレ、2階も真ん中の広い空間を囲むように4部屋、さらに3階が屋根裏部屋になっている。それぞれを細かく仕切るのではなく、基本的にオープンスペース。見るからに開放的な空間だ。

リビングにはアラスカの木を使った大きなテーブルが鎮座し、その上は天井まで吹き抜け。顔を上に向けてソファーに寝転がると、実に気分がいい。これだけ立派なログを手に入れたのだから長年の愛好者と思いきや、「私は古民家、夫は日本家屋がいいなあと思っていました。宇都宮のログメーカーと知り合いになって方向転換したんですけど、最初はヒョウタンから駒だったんですよ。移り住んで丸1年ですが、寒さはまったく感じません。外がマイナス6度でも、朝はストーブが消えているのに8度くらいある。丸太が温かさを蓄熱するみたいですね。この建物にしてよかった」と美根子さん。

治男さんは、宇都宮で給排水や温泉設備関係の会社を経営。家族は奥様のほかに、20代のお子さんが4人いる。まだ誰も結婚していないが、孫がいっぱい訪ねてくるような家に住むのが理想だとか。前の家は敷地が40坪で、未来の青写真を描けない。そこで、3年ほど前に土地探しをスタート。最初は何万坪もの広大な売地がある北海道にあこがれたが、「そんな遠いところには行かない」とお子さんたちが却下。猪苗代は寒い、那須は温泉の温度がいまいちと、徐々に南下する。那須塩原は経営する会社まで車で約1時間と近く、沸かさず入浴できる58度の温泉も分譲地に引き込まれていた。

「それに2区画で370坪と、広い土地があったんですね。大きな雑木が残っていて、すごくいい雰囲気。まさに衝動買いだったんですよ」と治男さんはいう。

土地を買ってからは2週間に1度くらい、現地を訪れるようになった。その頃、美根子さんは体調を崩す。今は元気そのものだが、当時は歩行が困難だった。それでも土地にシートを敷いて、ピクニック気分を楽しんでいたという。

家を建てるのはもっと先の予定だったが、銀行から融資を受けられることになり、計画を変更。ログに興味を持ち始めてから全国10カ所以上を回り、3 つのメーカーに絞り込んだ。最終的には樹木に精通している軽井沢のメーカーに依頼。理想の住まいを手にしたのである。ちなみに、リビングにある大きな薪ストーブも軽井沢の職人が造ったもの。

「料理もできるキッチンストーブなんですが、タマネギやニンニクをホイルで包んで放り込んでおくと、すごく軟らかくなるんですよ。じわじわ火が通るので、グラタンなんかも嘘みたいなごちそうになる。冬は重宝しますね」と美根子さんは微笑む。

ウィークデーは夫婦で会社を切り盛りしているため、多忙な日々が続いているが、朝晩の犬の散歩、就寝前の温泉入浴は欠かさない。会社から離れているので、仕事と生活の切り替えもできるようになった。

「温泉の効果を得るには少し間隔を開けた方がいいんだけど、やっぱり楽しみで毎日入りますね。休日は草刈りや薪割りをしたり、敷地内でワラビやタラノメを収穫することもあります。引っ越し前はまわりの人とうまくやっていけるか不安もあったんですが、移住者は素晴らしい人ばかり。この1年間で嫌な思いをしたことは、1つもありません。うちの敷地に近所から22名が集まり、バーベキューもやったんですよ」と治男さん。

新しい生活のベースはできた。あとはお子さんの結婚、お孫さんの誕生を待つばかりだ。