理事・会長として人の輪を広げる

雄大な那須高原をキャンバスにして、思い描くリゾートライフやセカンドライフ、田舎暮らしの夢は人それぞれ違います。別荘として家族や友人と過ごす週末リゾート、晴耕雨読の自給自足、無農薬野菜や有機野菜栽培、喫茶店やレストラン経営、趣味を生かした工房、アトリエオーナー。のんびり釣り三昧、秘湯巡りなど、既に那須高原で夢を描き始めた方々の那須暮らしをご紹介いたします。
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『理事・会長として人の輪を広げる』

河野清美さん、節子さんご夫妻

「芭蕉温泉ランド」分譲地の河野清美さんは、自治会の理事を務めている。と書いたら定住と思われそうだが、実はセカンドハウスの週末利用。土日の月8~9日間をここで過ごしている。自治会は7分譲地などで構成されているが、彼は約110人のメンバーがいる「芭蕉温泉別荘会」の会長でもある。実に頼りになる人なのだ。

「会ではゴミ拾いをしたり、掲示板を手作りしています。畑も借りているんですが、収穫したダイコンやジャガイモなどの野菜はみんなに持っていってもらうんですよ。親睦を図るイベントとしては、餅つきや花見もやっています。餅つきの杵は古い奴を磨いて、きれいにする。そういう裏方の仕事がいっぱいあるんです」

別荘会にはいろんなサークルがあり、4年前には妻の節子さんがフラダンスの集まりを作った。東京では大会に出ていたほどの腕前で、ここでは8人に指導している。

「腰痛が軽くなった人、膝が痛くても踊れると喜んでいる人もいます。練習のあとはお茶会。漬け物やサンドイッチなんかを持ち寄って、話で盛り上がるんですよ」

 埼玉県川口市の自宅では、節子さんが平日に美容院を経営している。本当は店を畳んで那須に定住したいのだが、古くからの顧客が多くて辞められないのだとか。それ以外にもボランティアで寝たきりやデイサービスの高齢者のヘアメークをやっており、完全に都会を離れられそうもない。那須と出会ったのは10年前で、広告を見たのがキッカケだった。雑木林に囲まれた景色、肌がツルツルになる温泉が気に入り、購入を決意。いずれ一緒に定住しようと、節子さんのお姉さんも隣の区画を購入した。昨年、お姉さんは本当にそこへ定住したという。お父さんも7年ほど前に那須へ足を伸ばし、那須岳の登山を楽しんだ。2年前に99歳で亡くなったが、「その高齢で登れるならあやかりたいと、まわりの人が寄ってきたんですよ。ここの温泉も喜んでいたし、いい親孝行になりました」と節子さんは振り返る。

岩手県出身の清美さんは自然が大好きで、春はワラビやウドなどの山菜採りに出かける。125坪の敷地で家庭菜園やシイタケ栽培も手がけており、ハクサイやダイコンなどの漬け物も作っている。別荘会のメンバーとはバーベキューを楽しんでいるのだが、参加者は70名にもなるという。

「これだけの人数になると、準備が大変でね。酒の量だって半端じゃない。でも、最近は奥さんたちが手伝ってくれるから、やりやすくなってきましたね。いずれ婦人部もできるかなあ。若いときは仕事のつきあいしかなかったけど、ここでは学校の先生とか、弁護士とか、交際範囲が広がってきました。月に1回は酒飲みだけの集まりもあるんですよ。みんな元気だし、飲み会でケンカになったことは1回もありません」と清美さん。

 別荘利用者のほぼ3分の1が参加しているそうだが、ここまで交際を深めている都会人の集まりも珍しい。もはや1つのコミュニティになりつつあるようだ。