雄大な那須高原をキャンバスにして、思い描くリゾートライフやセカンドライフ、田舎暮らしの夢は人それぞれ違います。別荘として家族や友人と過ごす週末リゾート、晴耕雨読の自給自足、無農薬野菜や有機野菜栽培、喫茶店やレストラン経営、趣味を生かした工房、アトリエオーナー。のんびり釣り三昧、秘湯巡りなど、既に那須高原で夢を描き始めた方々の那須暮らしをご紹介いたします。
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『都会人に「食う・寝る・遊ぶ」を提供』
「那須たんぽぽ村」村長・室井英一さん
那須塩原市寺子にある「那須たんぽぽ村」は、農業をスタートラインに地域の豊かな自然を保全し、地域活性化を図ろうと15年前から活動してきたコミュニティ。地元の人や移住者など数十名が参加している。村長の室井英一さんはラフな格好で野外を飛び回っているが、かつては旧・黒磯市の市議を4期勤めた人物。高度成長期から那須の変遷を見つめてきた彼の目には、このエリアの現状が必ずしも正常に映っていない。
「業者が増えて移住者は数千世帯になったけど、ここにあるのは土地や建物のハードだけ。どうすれば楽しく暮らしていけるか、というソフトがないんだよ。その分野は儲からないから、誰も手を付けない。私は安心・安全は自分で創るのが原則だと思っているし、那須だからできること、持続可能な農業をさらに追求していきたい。自分たちがそれを手にすれば、移住者にも伝えることができると思うんだ。ただ土地を手にしたということではなく、ここに来て本当によかったという移住者がもっと増えてこなければ・・・・・」
たんぽぽ村の活動は、「食う・寝る・遊ぶ」に集約される。まず「食う」だが、安心・安全な食を生産者の顔が見える形で提供している。農業分野では炭作りにも早くから着手。パイナップルなどの果物やトウモロコシなどの野菜を窯で焼いた鑑賞炭は地域の特産として注目され、平成9年には林野庁長官賞を授賞した。また、東京のホテルなどで発生した生ゴミを堆肥化し、有機農業に生かす取り組みも昨年から始めている。今後は地域活性化や環境保全を目的としたNPOを立ち上げる予定だ。
「寝る」は住まいの提供が目的で、不動産・測量・建設・設計のプロ集団がサポートする。チームが運営する「那須移住計画」(http://nasuijyu.com/)というホームページで無料のメールマガジンを発行しているので、興味がある人は購読してもらいたい。なお、この組織では新規就農者への支援も行っているが、「都会から逃げるのが目的で農業という人がいる。そんな甘い考えではダメ。今後はリタイアした人の知恵や体力を借りて、新しいものを創りだしていきたい」と英一さんは語る。
「遊ぶ」は釣りやスキーなどのレジャーとともにガーデニング、木工、陶芸などの創作活動を行い、10数世帯で味噌、ジャム、漬け物なども作っている。
「先日も初体験の参加者とともに、味噌105kgを仕込みました。材料の大豆、麹もここで作っているんですよ。普通の味噌は大豆と麹が1対1ですが、ここでは風味と甘みを出すため麹を2倍にしています。それだけ手間もコストもかかるんですけど、買った人はみんな美味しいといってくれますね」と話す妻の室井重代さんも、中心メンバーの1人だ。
直売所はたんぽぽ村にもあるが、別の場所でレストランに 併設して作品の展示販売と各種教室を実施する計画が進んでいる。詳しくは続編でお伝えする予定なので、乞うご期待!
★那須たんぽぽ村のホームページ
http://tanpopomura.com/
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