体が丸ごとヘルシーになる複合施設

雄大な那須高原をキャンバスにして、思い描くリゾートライフやセカンドライフ、田舎暮らしの夢は人それぞれ違います。別荘として家族や友人と過ごす週末リゾート、晴耕雨読の自給自足、無農薬野菜や有機野菜栽培、喫茶店やレストラン経営、趣味を生かした工房、アトリエオーナー。のんびり釣り三昧、秘湯巡りなど、既に那須高原で夢を描き始めた方々の那須暮らしをご紹介いたします。
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『体が丸ごとヘルシーになる複合施設』

「塩原あかつきの湯」の室井晉さん

温泉の話を聞こうと「塩原あかつきの湯」を訪ねたら、代表の室井晉さんが両手に2リットルのペットボトルを抱えて待っていた。温泉を運営している塩原温泉供給株式会社がまもなく本格的に発売を開始する商品で、「暁の水」という美しい名が付いている。実はこの水、毎分6万回以上のスピードで羽根車を回転させ、空気を1/1000mm以下の泡状にして水に溶け込ませたナノバブル水。他社は500ml入りボトルを3000円で売り出しているが、ここでは 500ml入りで200円、2リットルで500円という価格で提供する予定だとか。

「地下250mから汲み上げ、天然ミネラルウォーターとして一発で審査をパスするくらいの良質な水なんですが、それをナノ化したものなんです。24時間稼働させても、1日に1000本しかできない。7年前から化粧品メーカーなどと共同で研究してきた水で、うちにナノ化する機械があったんですね。最初は30名くらいの会員に配っていたんですが、もっと安く一般に提供できないか、ということで取り組みを始めたんですよ。近々一般に広く販売するつもりです」と室井社長。

ナノバブル水は普通のミネラルウォーターとどこが違うのか?

「これで焼酎を飲んでみてください。すごくまろやかになりますから。ご飯もこの水で炊くと、餅米みたいになります」というので、さっそく自宅でためしてみた。確かに焼酎は舌触りが滑らかで、ご飯もふっくら炊きあがる。これほど違うとは、想像以上だった。ミクロの泡が潜んでいるので、女性の化粧水や男性のシェービングケアとして使うと肌がしっとりする。また、切り花や水槽の水が長持ちする、サラダ用の生野菜がシャキッとする、といった特徴もあるらしい。この温泉施設でも販売しているが、どれだけ人気が出るか、今後の展開が楽しみだ。

温泉掘削のこと、泉質のこと、地下水のこと、さまざまな質問をぶつけてみたが、即座に的確な答えが返ってくる。この社長さんはただ者ではないと思ったら、もう1枚の名刺を出してくれた。もともとは56年目を迎える温泉ボーリング企業の2代目社長で、東京に本社、地方4カ所に営業所を持っているのだとか。地面の下のことに関して、本当のスペシャリストなのだ。全国各地で数え切れないほどの温泉を掘ってきたが、那須塩原では分譲地に1号源泉を供給。多くの都会人が自宅で温泉を楽しんでいる。さらに地下1500mの2号源泉を掘削したところ、「何か老後に楽しめる施設がほしい」と地域の人から要望されて、引くに引けなくなった。3年半前に「塩原あかつきの湯」を建設。ph9.2のアルカリ泉で(効能は慢性消化器病、神経痛、関節痛など)、天然かけ流しにも関わらず大人800円・小人400円(土日祝日は大人1000円・小人500円)という手頃な価格で提供している。内風呂のほかに寝湯やサウナ、水風呂、露天風呂と充実しているが、「うちは女性のお客さんを重視していますから、浴室は女性のほうが広いんですよ。2号源泉の方が重たくて肌触りがしっとりするので、女性に喜ばれています。触った感じはヌルヌルしていて、1日6回も入浴する女性もいるんですよ」というから面白い。

しかし、「塩原あかつきの湯」が本当にユニークなのは、温泉だけでなくバーデプールを備えていること。温泉と歩くプールが同時に楽しめる複合施設なのだ。バーデプールとは流れのある円形プールで、流れに逆らってウォーキングをしたり、流れに身を任せてリラックスすることもできる。水温は35度で温水プールよりはるかに高く、ちょっとぬるめの温泉といった感じ。深さは女性でも立てるように1m~1m20cmで設定されており、中心部の深さ60cmのジャグジーでは子供も遊べるようになっている。寒くなっても近くにサウナがあるというから、実によく考えられた施設だ。

バーデプールでは1クラス10名程度のアクアレッスンも開講している。トレーナーの指導を受けながら、水中のウォーキングやジョギング、音楽に合わせた運動などでリフレッシュするもの。費用は4ヶ月1期で2万1000円だが、国民健康保険に加入している人は自治体から7割助成も受けられるという。また、運動不足になりがちな妊婦のために、マタニティアクアレッスンも開講している。

 温泉やプールで汗を流したら、お腹も空いてくる。ここにはレストランのほかに81畳の休憩室が用意されており、食事をしながらのんびり過ごせる。食べ物の一例を挙げると、「ざるそば」(500円)、「醤油ラーメン」(600円)とリーズナブル。メニューの数も多い。ここの料理はすべて「暁の水」を使用しているので、ナノ水を体験することもできる。また、販売コーナーで目を引くのが「ビール漬けたくあん」(500円)。文字通りのユニークなメニューで、シャキシャキの食感にピリリとした辛味が潜んでいる。

「日頃の疲れを癒してもらいたい、というコンセプトで造った日帰り施設です。でも、リピーターが多くて、ここに泊まりたいという人もいるんですね。最終的には6~8棟をめざしていますが、来年から1棟4名が宿泊可能なコテージの建設も始める予定です。まわりにゴルフ場が3カ所あるんですけど、そこのお客さんからも泊まりたいという要望があるんですよ」と室井社長。

温泉、プール、アクアレッスン、ナノ水、ナノ水を使った料理、宿泊と、何でも揃う健康施設になりそうな「塩原あかつきの湯」。那須では絶対にマークすべき施設だ。

「塩原あかつきの湯」ホームページ http://acatsuki.co.jp/

■所在地:栃木県那須塩原市関谷1689番地1

■TEL:0287-35-2711

■FAX:0287-35-2412

■営業時間:夏季(5/1~10/31)10:00~22:00(入館は21:00迄)
      冬季(11/1~4/30)10:00~21:00(入館は20:00迄)

■定休日:毎月第3水曜日

■アクセス:東北自動車道西那須野塩原I.Cから車で約10分

■入館料金

平 日/大人: 800円 /小人(小学生以下):400円

土日祝/大人:1,000円 /小人(小学生以下):500円

■夜間入館料金(午後5時から)

平 日/大人: 600円 /小人(小学生以下):300円

土日祝/大人: 800円 /小人(小学生以下):400円

■レディースデー(毎週火曜日)

女性:600円

■個室休憩室使用料(予約制)